陽の大きく傾いた夕暮れが、向き合ったまま座り続けているティアとルークの顔に大きな影を作っていた。互いの表情はもう半分ずつしか見えない。
次の言葉を待つように、真っ直ぐに見つめてくるルークの顔。
でもその顔はどこか不安げで淋しそうだった。
私があなたの力になりたい。
あなたを支えてあげたい。
震えるあなたを包んであげたい。
凍えるあなたを温めてあげたい。
その手に自分の両手を重ねたい。
─ルーク。
ティアの右手がそっと、と動いた。
夜の帳がもうそこまで来ている。
二人の間に吹く風も、大分冷たくなってきた。
何か言いたそうに、自分を見つめているティアの顔。
蒼く透き通ったその瞳には、いつもの強さの陰に隠れている、脆くてすぐにでも壊れてしまいそうな儚い願いと、暗い海の底のような深い悲しみを宿しているように感じた。
俺がそれを背負ってやりたい。
君と一緒に分かち合ってやりたい。
君の孤独に寄り添ってやりたい。
俺が消える前にこの手で感じておきたい。
その頬に、その髪に、君に触れたい。
─ティア。
ルークの左手の拳がそっと開いた。