不意に何かが身体に触れた。
自分ではない、「他ノモノ」。
大丈夫。心配はいらない。
ルークは一人きりじゃない。
そう、何かが自分に語りかけてくる。
ルークは手を伸ばしてそれを掴んだ。そしてそれは、とても温かかった。
「他ノモノ」の存在に触れたことで、逆にはっきりと自分の骨格が感じ取れた。
ルークは、今までに感じたことの無かった、不思議な感覚に陥った。
時にはとうとうと、時にはゆらゆらと、
波間を往きつ往かれつ、漂う。
独りでは決して出来ることのない狭間。
そして、自らの生を確認する。
やがて、安心感で満たされる。
(ずっと、こうしたかった。)
まるで渇きが癒しを求めるように、ルークはそれを貪った。
自分の熱も、汗も、息も、匂いも、
その存在があってやっと感じ取れるようになり始めていた。
境界線を色付けてゆく様に、目に映るもの全てが鮮明に彩られ始める。
欠けた何かを埋める様に、足りない、と、もっと、と、求め続ける。
自分の五感が動き出しているとはっきり分かる。
(俺はこれが欲しかったんだ。)
ルークは、バラバラになりかけていた自分の身体が、ようやく繋ぎ止められたような気がした。
(きっと、生まれてから、ずっと。)